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ピース / 樋口有介(中公文庫)
どこから行っても遠い町 / 川上弘美(新潮文庫)
すこしずつ連鎖する短編小説集。
曖昧なタッチの中に
日常へにじむ悲しさや孤独や刹那や憤り。。。
そんな湿度の高い感情をふくませた
なんともいえない世界が広がる。
このヒトの得意な手法と思うが
途中まではキレが今ひとつな気がした。
ようやくしっくりきたのは最後の章。
生きていても、だんだん死んでゆく。
大好きな人が死ぬたびに、次第に死んでゆく。
死んでいても,まだ死なない。
大好きな人の記憶の中にあれば、いつまでも死なない。
いつか人間がこの世から途絶えてしまうまで
あたしも、平蔵さんも、源二さんも、生きている。
この町の、今ここにいる人たちにつらなる、だれかの記憶の奥底で。
そのだれかにつらなる、またほかのだれかの記憶の奥底で。
ちょうど近ごろ考えていたことで
「ああ。。。そうそう」
それこそアタマの中で曖昧だったことを
代弁してもらった…そんな感じ。
個人的にはタイムリーだったけど
川上文学とするならば
ちょっと苦戦してる風かな。。。
蛇を踏む / 川上弘美(文春文庫)
ヨーガンレールの社員食堂 / 高橋みどり(PHP)
最後の家族 / 村上龍(幻冬舎文庫)
「村上龍の小説が苦手」
そう話したら
「いわゆる村上色じゃないのもあるよ」
そう言って友達が貸してくれたのがこれ。
引きこもり男子と
それを囲むよじれた家族と
不安定な現代の物語。
前半はかなり ” 壊れちゃった感 ” 満載で
ちょっとキツいかなー…って雰囲気だったけれど
中盤に差し掛かるあたりで
ぱたぱたぱた。。。と
オセロがひっくり返りだす。
同じ家に住むことや
いっしょに食事をとることが
家族の絆ではなく
本来のそれは もっと別なところにある
…そんなのを
四人家族がそれぞれの方法で
開眼して落ち着く、といった風か。
リアリティがあるようで ないような...
なるほど 村上らしからぬ
妙な明るさと救いがあって わりと驚いた。
「親しい人の自立は、
その近くにいる人を救うんです。
ひとりで生きていけるようになること、
それだけが 誰か親しい人を結果的に救うんです」
終盤 女弁護士に語らせたこのあたりが
本作品のネックなのだろう。
まんまコピーして渡したい輩が
いっぱいいるわい…とか
こっそり思いながら読んだ。(笑)
月のうた / 穂高明(ポプラ文庫)
風花 / 川上弘美(集英社文庫)
センセイの鞄 / 川上弘美(新潮文庫)
大むかし話題になっていたので
とうに読んでいる気になってたけど
カンチガイだったことにふと気付き
今さらのように拝読。
なるほど、なるほど。
いろんな意味での
「夢物語」。
つつき方はいろいろあるでしょうが
「夢」のせつなさに免じて
ここでは野暮は書かない事にします。
*******
ディズニーランドにも、むろん行った。
夜のパレードを見ながら、センセイは少し泣いた。
わたしも泣いた。
二人で、たぶん、べつべつのことを思いながら、泣いた。
*******
恋というのは
手を取り合って
同じビルに入るようなこと。
ただし二人が
同じ階に立てるかどうかは別問題。
いっしょの建物にいながらも
階数のちがいで
見えてる景色は
独りずつ別々なのだなあ。。。
恋といえども
ヒトはどうしたって
みんな、独りずつでしかない。。。
なんて、ちょっと
おセンチに
哀しみと幸せの振り子が
胸の中でゆらゆらする一冊でした。
インターセックス / 帚木蓬生(集英社文庫)
永遠の0/ 百田尚樹(講談社文庫)
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