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後悔病棟 / 垣谷美雨(小学館文庫)

評価:
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小学館
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(2017-04-28)

自身の未熟さから

患者に受け入れられにくい

若手女医・ルミ子先生。

 

ある日 彼女が中庭で拾ったのは

患者の胸に当てると

本音の声が聞こえ

そして さらに

目を閉じれば

”あのとき” へと

タイムトリップできる

ふしぎな聴診器。

 

その力を借りて

「もしあのとき…」と

末期がん患者たちの

心残りになっている

人生のターニングポイントをやり直させて

おだやかな最期の手助を始めた。

 

すべての物事には

多面性があると

思い出させる一冊。

 

白と思い込んでいたことが

裏返せば 実は黒だったり

 

真っ黒と 嘆き続けてきた今が

立ち位置を変えただけで

真っ白なのに気付いたり

 

「後悔しない人生」について考える 

小さなキッカケにもなりそうな

読みやすくて おもしろい

おとなのおとぎ話 かな。

 

 

 

 

2017.08.12 Saturday | - | trackbacks(0)-

あひる / 今村夏子(書肆侃侃房)

評価:
今村 夏子
書肆侃侃房
¥ 1,404
(2016-11-18)

「好きかもよ」と 薦められ

友人から拝借。

 

サクサク 筆音をたてて

わら半紙に

1文字づつ

えんぴつで書いた

… そんな印象の文章。

 

わかりやすい 言葉で

ぽつぽつ  つぶやくよう。

 

 "わらべうた”の

どことなく なつかしい

でも

うっすら コワくて

言葉の向こう側に

大きな森が

じっと鎮座してるみたいな

ふしぎな空気感がある。

 

好みが分かれるタイプでしょう。

2017.07.31 Monday | - | trackbacks(0)-

ぼくたちの家族 / 早見和真(幻冬舎文庫)

先日読んだ「イノセント・デイズ」が

http://anmitu-1.jugem.jp/?eid=469

なかなか 印象的だったので

早見作品を再チョイス。

 

既読作品と合わせて 感じたことは

この人 最初の風呂敷の広げ方は

とても おもしろい。

畳み込む行程も 

なかなかうまい。

ただ 最終的な仕舞い方が

それまでに反して

唐突に 甘い気がする。

これは 技?

 

ふたりの息子がいる四人家族。

 

不登校にもなったお兄ちゃんは

無事 就職・結婚したものの

嫁に頭があがらない。

 

ダメ大学生の次男。

まっとうに生きるつもり なし。

金 なし。

 

バブルで転びはじめ

結果 未だに

収拾がつかないままの お父さん。

 

そんな不足分を

サラ金で補填しながら

なんとか家族を取り繕う お母さん。

 

その 肝心要のお母さんに

ある日 とつぜん

脳腫瘍がみつかる。

一家 激震。

秘密だったことが露呈し

確かだったことが揺らぎ

なかったはずのところが

大嵐に巻き込まれる。

 

タイムリーに いま

家族の入院で

病院通いをしており

グッとくる部分も

身につまされる部分も

いろいろ ありつつ

展開がどこか

絵空事っぽく

ドラマっぽくて

やっぱり「映画向き?」と思いきや

いえいえ

もう映画には なってるのね。

納得 納得。

 

 

そんな一冊。

おもしろくない…ワケでは

決して ありません。

 

どう考えるかは

その人の中の

リアリティによるか…と。

 

2017.07.20 Thursday | - | trackbacks(0)-

あのひとは蜘蛛を潰せない / 綾瀬まる(新潮文庫)

ちょっと前に「骨を彩る」を読んで

記憶に残った作家さん。

http://anmitu-1.jugem.jp/?eid=455

 

前作同様 今回も

タイトルのインパクトで購入。

 

離婚した母の手ひとつで育てられ

30歳に近づく

ドラッグストア店長の女子。

 

「はずかしい」

「みっともない」

「きちんとしなさい」

母親の言葉の呪縛で

品行方正のレールから抜けられない。

 

職場・恋・家族

ちいさな 彼女の社会に

どんどん追いつめられ

「本心を吐く」という

大きな壁を乗り越えなくては

進めなくなる…。

 

自ら そんな覚えがあり

共感できる人には

目に見えない 心のヒダや揺らぎの描写が

たまらないはず。

 

わかってほしい、

わかってほしいと思うほど、

言葉がよどんで茶色く湿る。

「わかってほしい」の水流に

「私を責めないでほしい」が

一筋の汚水となって混ざりこむ。

 

弱さのなかの ズルさや

見えないお化けを生んでしまう

自分の中の ひとり回路。

 

何が特にあるストーリーでもないのに

 

ひとつ ひとつを

積み重ねる 

 

あるいは

 

いちまい いちまいを

めくり取る

 

そんな描写で

心を持っていかれてしまう 一冊。

 

解説で山本文緒氏が こう書いてる。

 

「ラストシーンまで読み終えて

まず私が思ったことは

この作家はデビューの頃の

宇多田ヒカルみたいだ、と

いうことだった」

 

ずばり 言い得て妙!

 

 

 

 

 

 

 

2017.07.15 Saturday | - | trackbacks(0)-

甘いお菓子は食べません / 田中兆子(新潮文庫)

タイトルと表装が面白かったので購入。

初めての作家さん。

女性による 女性のための小説… 的な。

 

40代・50代。

勢い良く みずみずしい

若い時代を通り過ぎ

“自分”という生き方の

折り返し地点に差し掛かった

女性たちの物語集。

 

過ぎた日々を振り返り

手の中の過不足を考え

ずっと先のはずだった

「老い」という将来の輪郭が

だんだん見え始めたとき

人は いろんな風に

揺れるんだなあ。。。

 

とても繊細で

気持ちは分かるんだけど

わりと理屈っぽい。

なんとなく

ちょっと前に宮下奈都を

読んだときに感じた雰囲気に

近い気がする。

 

最後の「べしみ」だけは

異色すぎて 全くわからなかった。

なんでこれも入れたのか…?

 

 

 

2017.07.06 Thursday | - | trackbacks(0)-

イノセント・デイズ / 早見和真(新潮文庫)

初めての作家さん。

 

このところ

どこの本屋さんへ行っても

やたらめったら 平積み状態。

オススメ大祭り。

 

「そんなにお薦めならば 読んでみましょう」

購入 拝読。

 

死刑を宣告された

とある女性の物語。

 

世論は彼女を

情状酌量の余地なしの

極悪人と決めつける。

当然の判決だと騒ぎ立てる。

その様は まるで魔女狩りのよう。

ところがしかし。

数々の登場人物の目を通し

検証していく その半生は

事実とはかけ離れた内容。

そして その判決自体…。

 

予想していた通り

出始めから

グイグイ引き込む

スピーディーで

もたつきない筆運び。

ライター出身なのね なるほどね。

 

出てくる人が みんなみんな

弱くて ズルくて 脆くて 姑息で

やんなっちゃう。

でも だから

先の展開が 心配で 心配で

あるいは ハラハラ期待して

どんどん物語に巻かれていく。

どっちかっていうと

映画化しやすい小説、って感じ?

 

ただ 

わーっと読み終えてから

噛み砕いてみると

展開の あちらこちらに

無理や 緩さや 甘さがあるような…。

「ミステリー小説」というほど

ミステリアス では ないかな。

 

2017.06.30 Friday | - | trackbacks(0)-

美女と野獣(映画)

 

字幕スーパーの上映時間に間に合わなくて

吹替え版にて鑑賞。

 

ベル役が

なんとも かわいらしい。

そうなれば やはり

本当の声を聞きたかった、とは思いつつ。

 

でも 正しくリフレッシュできました。

おとぎの国の

美女と(野獣になった)王子様のお話だもの。

なにから なにまで

現実離れしているところが いい。

四の五の言わず

ただ 楽しめばいい映画。

 

ポットが話し

ピアノが走り

タンスが歌い

ロウソク立てが踊り

恋が芽生え

悪者は去り

魔法が解け

すべてが雪解けとなり

みんなが幸せになる

 

「ほんとうの美しさは

目には見えないもの」

 

このテーマ自体

素晴らし過ぎて

本来ならば

へ理屈を並べたくなるけれど

おとぎの国の美女に免じ

異議を唱えることなく

楽しみました。

 

前から好きだったテーマ曲。

劇場で聴くと

「泣け!」といわんばかりに

壮大かつ美しく

とても良かったな〜。

 

 

大きくなったら

お姫さまになりたい

単純な子供でしたからね。

 

2017.06.27 Tuesday | - | trackbacks(0)-

愛の国 / 中山可穂(角川文庫)

評価:
中山 可穂
KADOKAWA/角川書店
¥ 994
(2016-01-23)

久しぶりの中山作品。

一時期 この人の作品に凝って

けっこう読んだ記憶があったけど

最後に読んでから

かなり経っていてびっくり。

http://anmitu-1.jugem.jp/?eid=25

 

かつて読んだ

「猫背の王子」

「天使の骨」等の

続編というのか

集大成というのか

”王寺ミチル”という

美男子のような

スーパー舞台女優のお話。

 

相当 ボリューム満点の

長編小説だったのですが

まー ひとこと

「んー こんなの書く人だった〜?」

 

同性愛者など

子孫を残さない人間たちを認めない

ファシズム政権下における

近未来の日本でのお話。

 

コッテコテの愛憎物語に

レジスタンスや

秘密警察

巡礼路における宗教観

仏教にキリスト教

舞台は四国からヨーロッパ・スペインまで

もー 盛りだくさん過ぎ。

ごっちゃごちゃのてんこ盛り過ぎ。

 

文学というよりは

少女漫画のようです。

主人公・ミチルを美化しすぎのあまり

読んでる方がしらけてしまう。

 

以前の感想にも書いてるけど

「… んなこと ある訳 ないんぢゃない?」的展開が

多過ぎて

大人が読むには キツすぎる。

 

残念だなあ。

 

2017.06.14 Wednesday | - | trackbacks(0)-

森の家 / 千早茜(講談社文庫)

この方に 最近 ハマっておりまして。

これは デビュー二年目くらいの作品だそう。

 

血の繋がらない 

孤独な3人の

一風 変わった共同生活。

それに ある日 ストン、と

幕が下りてしまった。

 

そこから それぞれが持て余す

混乱や 困惑

あきらめや 

焦がれる想い

執着 願い…

いろんなモノが

千早流の表現で綴られる。

 

以前 他の作品の感想で

書いているけれど

http://anmitu-1.jugem.jp/?eid=464

そう ことばが

詩いながら

震えるように ゆれている。

 

ストーリーは

中盤まで なかなか良いのだけれど

最終章の括りの部分は

ちょっと 荒削り過ぎ。

キャリアが浅い時代だから

まあ 仕方ないのかな。

頭でっかちになり過ぎて

つんのめってしまった感がある。

 

でも それはそれで

許せるほど

全体に漂う

ひりひり痛いくらいの

心の描写が

あたしには たまらん。

 

大好物。(笑)

 

2017.05.30 Tuesday | - | trackbacks(0)-

怖い絵 / 中野京子(角川文庫)

評価:
中野 京子
角川書店
¥ 734
(2013-07-25)

知らずに 続編を先に読んぢゃって

http://anmitu-1.jugem.jp/?eid=462

それが なかなか面白かったので

順序が逆ながら 最初の一冊を

図書館本を拝借。

 

「怖い絵」というタイトルを

どういう風に解釈するかは

読み手の個人差がありそうです。

 

「へ〜 そうなんだ〜」

「わ〜 そういう意味なんだ〜」

 

などと

美術や西洋史ビギナーが読むには

スルッと入り込めて

持て余すほど 掘り下げてもなく

前読の「新・怖い絵」同様

おもしろ本と思います。

 

絵が怖いんじゃなくて

リベラル思想が定着する前の

あまりに閉鎖的で 不平等な時代観にこそ

ぶるぶるっと 身震いがしそう。

 

つまり ほんとうに怖いのは

人間そのもの、とか。

 

2017.05.26 Friday | - | trackbacks(0)-

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