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東京バックビート族 / 林立夫(リットーミュージック)

ここ最近では アッコちゃんと再演の

「ほうろう」がとにかく印象的で。

so cool.

 

そしたら ご本人が本を出したと

ツイッターで見かけ

購入・拝読。

 

歌詞のストーリー性を

ドラミングで広げていく。

その詩的な手法がとても好き。

「聴いているドラム」

 

昔 松本隆さんの本を読んだ時も

しみじみ思ったけれど

あれほどの顔ぶれが

東京のあちこちから出現して

さらっと知り合って

どーっと動いていた

昭和の時代。

奇跡のような 運命のような。

 

音楽に限らず

文化が脱皮して

ガツっとレベルアップする

そんな時期と それを担う人たちって

いるんだなあ…。

 

時代性とカルチャー,ファッション,感性

そして顔ぶれ。

出てくる場面や 名称も やたら懐かしい。

 

逝っちゃった人もいるけれど

多くは まだ現役。

ますますの活躍を願います。

 

 

 

2020.03.18 Wednesday | - | --

蝶々の纏足・風葬の教室 / 山田詠美(新潮文庫)

多感な少女の物語 3編。

 

少女の目が見る

同年代たちの愚かさと

大人たちのおめでたさ。

 

愉快な話ではない。

 

ヒリヒリ 痛々しい。

ひたひた 寄せてくる。

でも 香り立ちそうなナマ暖かさが 気味悪い。

そうかと思えば

ドロりと ひんやり

ペトッと 張り付くようでもある。

 

けれども 美しい。

日本語の美しさを見せつける。

「これぞ山田文学」と

感嘆しながら

深く 嫉妬している。

 

自分だって 覚えのある 特別な感覚。

それを先取りされたようで

嫉妬しながら 共鳴している。

そうやって 詠美ワールドへ

いつだって引き込まれてしまう。

 

吉本由美が解説で

「死んだら棺に入れたい本」と書いており

これまた 面白い。

 

 

 

 

 

 

2020.03.13 Friday | - | --

ランチ酒 / 原田ひ香(祥伝社)

初めての作家さん。

 

書店で平積みのタイトルにそそれれるも

グルメ小説は似た者同士が多く

ここはぐっと我慢。

図書館にて拝借して様子見。

 

ちょっと変わった職業のバツイチ女性。

元・家族や仕事で出会う人たちの中

ハートフルな体験をしていく。

その要所 要所に

こだわりのランチメニューとお供のお酒。

 

読んでるうちに お腹がすいてくるのも

物語自体が薄味でフェイドアウトするのも

可もなく不可もなく

なるほど 想定内の一冊。

 

小説というより 読み物、という類。

 

ストーリーも 呑みも

もうひと押し パンチが欲しいところ。

2020.03.02 Monday | - | --

ライオンのおやつ / 小川糸(ポプラ社)

評価:
小川 糸
ポプラ社
¥ 1,650
(2019-10-08)

 

瀬戸内海の島にあるホスピスで

人生 最後の時間を過ごす

30代女性のおはなし。

 

食べものを具体的手段にして

命について 死について

童話のような エッセイのような

優しい語り口で 読みやすい文体。

鉄板の小川スタイルは健在。

 

ホスピスの素晴らしい環境のもと

緩和治療を受けながら

優しい時間を過ごす主人公。

 

「死ぬこと」の恐れや不安を

こんな風に解決できるとしたら

とても幸せだなあ と

やっぱり 半分 おとぎ話のようにも思う。

でも 自分も最後の瞬間に

そう思い至れるよう

一瞬 一瞬を大切に生きたいなあ と

前向きな気持ちになったのも事実。

 

途中 「がん患者に がんばれと言ってくれるな」的な件があり。

去年 拝読した 幡野広志さん著書

「ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。」に

実際のがん患者の言葉として

まったく同じフレーズがあったと思い出した。

当事者ゆえの本音。

小川さんもあれを読んだのかな…。

 

最後のおやつに食べたいもの。

なんだろ。

 

わたしの場合は

なにを、と同時に

誰と、かも大切です。

 

 

 

 

2020.02.28 Friday | - | --

万寿子さんの庭 / 黒野伸一(小学館文庫)

一人暮らしデビュー 20歳のOLと

一人暮らし老人 78歳。

ご近所が縁で 友情が芽生える。

あたたかな人間ドラマ。

 

とはいえ

生い立ち 戦時体験

身体的コンプレックス

老い 介護  痴呆 家族 親子

 

決して軽くはないことが

あれこれ織り込まれ

あっという間に読んでしまう。

 

もっと掘り下げて書き込んでも

良かったのではないか、と思う半面

これはこの ”サラっと感”でいいのかな、とも。

やがては誰しも直面する

老いと臨終について読後 各々が考える

きっかけになるかな とか。

 

正気と痴呆が混在し

それに本人が当惑する様子。

拭えない 孤独と怖れ。

亡くなる前の母と重なって

切なかった。

 

 

 

 

2020.02.18 Tuesday | - | --

ある男 / 平野啓一郎(文藝春秋)

評価:
平野 啓一郎
文藝春秋
¥ 1,728
(2018-09-28)

初めての作家さん。

図書館本。

予約してから数ヶ月かかって

いつもながら

「なぜ この本?」と忘れた頃に拝読。

 

「戸籍交換」という

ボリュームがあり

非日常的でややこしいストーリーながら

ぐいっと引き込まれる。

 

伴侶が突然 事故で亡くなった。

開けてみたら それは

戸籍上の本人とは全く別人。

 

「じゃあ うちの亭主は 一体 だれ?」

「 私は だれの妻だったの?」

「うちの子の父親は なんていう人なの?」

 

薄幸な女性がやっと掴んだ 地味で幸せな生活。

突如 ひっくり返る。

依頼を受けた弁護士が

徐々に探り当ててゆく。

 

在日韓国

死刑囚遺族

血縁因果

戸籍売買

 

重い重いストーリーなのに

こちらが沈没するまで暗すぎないのは

筆者の「生」への姿勢なのでしょうか。

 

自分を捨てても

他人になっても

「生きる」を全うする発想。

遠い遠いはずなのに

” あの人みたいになりたいな " 

誰でも抱いたことがある感情の記憶が

他人事だと突っぱねきれず

胸の奥に ぐるぐるぐるッと

どす黒い渦巻き模様を作りました。

 

主人公の弁護士さんが

依頼主や 調査中に出会った女性に

色々 気持ちを寄せていく件は

さして必要とも思いませんでしたが(笑)。

 

 

でも様々な問題提起がある。

読むと良い一冊と思います。

 

 

 

 

2020.02.14 Friday | - | --

血縁 / 長岡弘樹(集英社文庫)

評価:
長岡 弘樹
集英社
¥ 726
(2019-09-20)

家族にまつわる7つの犯罪ミステリー。

 

トリックが作為過ぎて

結びの種明かしで

「ん?」となるけれど

読み物としては 

どれも読みやすくて

ぐいっと引き込まれ 面白いです。

 

お名前 拝見した覚えがあったので

既読作品があると思ったら

どうも初めての作家さんだったもよう。

 

個人的には最後の

「黄色い風船」が良かったかな。

苦しいけれど 救いがあって

ホッとした。

2020.01.30 Thursday | - | --

死に至る病 / 岡田尊司(光文社文庫)

キェルケゴールの著書と同タイトルと

表紙のクリムトに惹かれて購入。

 

家族機能の不全から発生する

愛着障害という病・現象について。

 

親、特に母親の安定した愛情によって

人は人格が形成される。

逆を言えば それが不在の場合

人格に大きな揺らぎが生じる、という本。

 

太宰治、三島由紀夫、江戸川乱歩、夏目漱石

そして キュルケゴール自身

 

著名な人々の生涯の分析は

興味深かったけれど

後半 現象に対する これからの対応の提案は

ちょっと現実的ではない気もした。

だからこそ 難しい問題なのだけれども。

 

身近と照らし合わせても

腑に落ちる箇所 数々あり

納得できる本でした。

 

2020.01.15 Wednesday | - | --

帰郷 / 浅田次郎(集英社文庫)

評価:
浅田 次郎
集英社
¥ 1,540
(2016-06-24)

 

戦争回顧 6作の短編集。

 

いずれも秀作揃い。

 

中でも表題作品「帰郷」は

まるで映画のように場面が目に浮かぶ。

 

戦争からやっと戻ったら

自分は戦死となっており

葬式もすみ

家族はリセットされ

帰るにも帰る場所などもうない。

 

「どこで 誰と どうやって 生きればいいのだ」

 

本当にいたでしょう。

そうして生き直させられた

多くの人たち。

 

世界が揺らぐ報道が飛び交う昨今。

そうなった時

戦地へ出向きもしない立場の人間が

勝手に戦争を想定してはいけない。

 

この本の中にいる いく人もが

そう伝えている。

 

 

2020.01.11 Saturday | - | --

晩年の子供 / 山田詠美(講談社文庫)

幼い少女の目線で書かれた短編集。

 

小さな ある年代にだけ

見えたり

感じたりした

特有の視点があった。

 

吸い込まれるように

それを深追いすると 

決まって別次元にいる大人たちに叱られ

「あっ」と我に返り 引き戻される。

 

あの記憶の淵に立たされたような本。

 

 

この世の不条理など

深くて重いことを

静かに淡々と描いている。

 

少女ゆえの

無垢な 傲慢さ

素直な 冷酷さ

素朴な 憤り

 

遠い日に体験して通った

気持ちの揺らぎが 蘇るようでした。

 

やはりこの人の本は

美しく 文学である。

 

 

2020.01.11 Saturday | - | --

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