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愛の国 / 中山可穂(角川文庫)

評価:
中山 可穂
KADOKAWA/角川書店
¥ 994
(2016-01-23)

久しぶりの中山作品。

一時期 この人の作品に凝って

けっこう読んだ記憶があったけど

最後に読んでから

かなり経っていてびっくり。

http://anmitu-1.jugem.jp/?eid=25

 

かつて読んだ

「猫背の王子」

「天使の骨」等の

続編というのか

集大成というのか

”王寺ミチル”という

美男子のような

スーパー舞台女優のお話。

 

相当 ボリューム満点の

長編小説だったのですが

まー ひとこと

「んー こんなの書く人だった〜?」

 

同性愛者など

子孫を残さない人間たちを認めない

ファシズム政権下における

近未来の日本でのお話。

 

コッテコテの愛憎物語に

レジスタンスや

秘密警察

巡礼路における宗教観

仏教にキリスト教

舞台は四国からヨーロッパ・スペインまで

もー 盛りだくさん過ぎ。

ごっちゃごちゃのてんこ盛り過ぎ。

 

文学というよりは

少女漫画のようです。

主人公・ミチルを美化しすぎのあまり

読んでる方がしらけてしまう。

 

以前の感想にも書いてるけど

「… んなこと ある訳 ないんぢゃない?」的展開が

多過ぎて

大人が読むには キツすぎる。

 

残念だなあ。

 

2017.06.14 Wednesday | - | trackbacks(0)-

森の家 / 千早茜(講談社文庫)

この方に 最近 ハマっておりまして。

これは デビュー二年目くらいの作品だそう。

 

血の繋がらない 

孤独な3人の

一風 変わった共同生活。

それに ある日 ストン、と

幕が下りてしまった。

 

そこから それぞれが持て余す

混乱や 困惑

あきらめや 

焦がれる想い

執着 願い…

いろんなモノが

千早流の表現で綴られる。

 

以前 他の作品の感想で

書いているけれど

http://anmitu-1.jugem.jp/?eid=464

そう ことばが

詩いながら

震えるように ゆれている。

 

ストーリーは

中盤まで なかなか良いのだけれど

最終章の括りの部分は

ちょっと 荒削り過ぎ。

キャリアが浅い時代だから

まあ 仕方ないのかな。

頭でっかちになり過ぎて

つんのめってしまった感がある。

 

でも それはそれで

許せるほど

全体に漂う

ひりひり痛いくらいの

心の描写が

あたしには たまらん。

 

大好物。(笑)

 

2017.05.30 Tuesday | - | trackbacks(0)-

怖い絵 / 中野京子(角川文庫)

評価:
中野 京子
角川書店
¥ 734
(2013-07-25)

知らずに 続編を先に読んぢゃって

http://anmitu-1.jugem.jp/?eid=462

それが なかなか面白かったので

順序が逆ながら 最初の一冊を

図書館本を拝借。

 

「怖い絵」というタイトルを

どういう風に解釈するかは

読み手の個人差がありそうです。

 

「へ〜 そうなんだ〜」

「わ〜 そういう意味なんだ〜」

 

などと

美術や西洋史ビギナーが読むには

スルッと入り込めて

持て余すほど 掘り下げてもなく

前読の「新・怖い絵」同様

おもしろ本と思います。

 

絵が怖いんじゃなくて

リベラル思想が定着する前の

あまりに閉鎖的で 不平等な時代観にこそ

ぶるぶるっと 身震いがしそう。

 

つまり ほんとうに怖いのは

人間そのもの、とか。

 

2017.05.26 Friday | - | trackbacks(0)-

おとぎのかけら / 千早茜(集英社文庫)

先に読んだ

「男ともだち」以来

http://anmitu-1.jugem.jp/?eid=456

気に入っている作家さん。

 

西洋童話をモチーフに

かなり キモ・コワい

現代話しの短編集。

企画的には

「ほんとはコワい○○童話」とか

いろいろあって珍しくはない。

 

でもシンデレラや白雪姫

マッチ売りの少女 など

誰でも知ってる童話が

この人にかかると

読後 ほぼ  

気がつくと口の中が

ニガーくなってる お話になる。

 

とにかく 何がいいって

ことばの綴り方がいい。

あちこちの場面で

ことばが詩っている。

哀しみや 痛みを以て

ことばが ゆらゆら揺れている。

 

最悪な場面の描写でも

それが 一貫されている。

 

こういうことが

文学の醍醐味 ですな。

 

 

2017.05.13 Saturday | - | trackbacks(0)-

微睡みの海 / 熊谷達也(角川文庫)

これまた

なぜ予約したのか分からない

図書館本。

著者が「邂逅の森」で

話題だったからかなあ。

まったく思い出せなーい。

 

東日本大震災 一日前までの

東北・港町での

三角関係の恋愛物語。

 

いかにも男性が書いた

純愛小説の印象。

渡辺淳一を思い出す感触かなー。

 

" そして 次の日にあの震災が起こる "

という設定を除けば

別段 大したことがあるわけでもなく

いちいちを 細かに描写するので

余分な密度が濃くなってるけれど

展開は ほんとうに

どうということもない。

 

つまり こんな風に

自分と そして

せいぜい 目の前の相手まで、程度の

ちいさな視野で人びとは暮らしており

それぞれの想いや 迷いや 悩みなど

至って 個的なものが

散在する日々を

突如 根こそぎ ひっくり返す

たった ひとつの出来事が

あの日 起こったのだ、っていうのが

テーマなのかもしれん。

 

それが 起こる前には

もう戻れない

絶対的な

桁違いに大きな出来事。

それが ひたひたと

近づいているけれど

知る由もない 人びとの暮らし。

 

出だしの7行が すべてなんでしょうね。

やっぱり。 

 

 

 

 

2017.05.12 Friday | - | trackbacks(0)-

新 怖い絵 / 中野京子(角川書店)

評価:
中野 京子
KADOKAWA/角川書店
¥ 1,944
(2016-07-30)

なぜ これを予約したのか

忘れちゃったころ

ひょこっと 順番が回ってくる

図書館の本って

よくあるのだけれど。

これも そのひとつ。

 

新聞の書評かなんかで見たのかな。

 

なかなか あたり。

おもしろい一冊。

絵画と その背景にあるエピソードや

歴史観なんかを

さくさくっと書いてある。

 

見るからにコワい場面の絵画もあるけれど

ミレーの「落穂拾い」や

シャガールの「ヴァイオリン弾き」など

その本当の意味合いを知らずに

何度も目にしてた名画もあって

興味深い。

 

あとがきで著者自身が書いているように

「絵を読む」一冊。

 

原田マハの美術小説を読むときに

登場する絵画を

ネットで観ながら 読んだりして

二度 おいしい読書になるけど

これも そうね。

 

名画だけじゃなくて

殺人鬼の自画像なんて変わり種もあって

人間の悲哀を考えたり…。

 

これを読んだ後に

もっと掘り下げたくなることが

いっぱい増える本。

 

 

2017.05.09 Tuesday | - | trackbacks(0)-

木漏れ日に泳ぐ魚 / 恩田陸(文春文庫)

そっか。

たしかに この人の作品は数冊

読んだ記憶があったけど

こんな前なのね。

http://anmitu-1.jugem.jp/?search=%B2%B8%C5%C4%CE%A6

 

けっこう 面白いのを書く印象でしたが

これは ちょっと。。。

 

明日の朝になれば

別々の人生へ向かう男女が

いっしょに暮らした部屋で

最後に語り合う

ひとばんの物語。

 

記憶を遡ることはあっても

時間的には たった一夜限りのお話で

ユニークなシチュエーションかな、と

読み始めたのですが

その男女の設定をはじめ

まったく 予想を反しており

内容もことのほか 

ミステリー小説タイプ。

 

夜が深くなるにつれ

謎解きも進行するけど

やたらと続く 偶然や 仮説が

「そんなこたぁ〜 ありえないでしょー」的の連続で

どーも リアリティに欠けすぎる。

 

まあ 別れゆく 男女のモチーフに出て来た

ユーミンの「真珠のピアス」は

懐かしかったかな。

 

♪ 彼のベッドの下に片方すてた

Ah 真珠のピアス  ♪

 

♪ もうすぐかわいい あのひとと

引越するとき 気付くでしょう ♪

 

もしも まんがいち

この曲の歌詞から

この小説を派生させたとしたら

それは とっても

「すごい」と思うけどね。

 

 

 

 

 

2017.04.27 Thursday | - | trackbacks(0)-

眠る魚 / 坂東眞砂子(集英社文庫)

評価:
坂東 眞砂子
集英社
¥ 605
(2017-02-17)

「山姥」で直木賞を受賞されたことくらいしか

あまり存じ上げなくて…。

初めて読む作品が

絶筆作品でしたが。

 

おおらかなバヌアツに住む女性が

東日本大震災の しばらく後

父の訃報を受け取り

福島原発事故の被害色が強い

生まれ故郷に帰国。

 

そこで目の当たりにする

放射能被害の現状や

地元民間の危機感差による摩擦 等々に

拒絶と驚きを隠せない。

さらに国からの情報に対する不信感や

あちこちから耳にする

イルミナティを始め

不可解な情報の数々。

それに消耗している間に

自らが舌ガンに冒されてしまう。

 

人は、とてつもない

危機的事態に陥った時

ただ「信じれない」と

呟きつづけることしか

できないのかもしれない。

たぶん、これが、

思考停止と呼ばれる状態なのだろう。

 

絶筆作品の最後に

こう綴りながら

この後 どういう風に

展開させていくつもりだったのだろう。

自分自身が死と隣り合わせの状態で

これを書き続けたことにこそ

言葉を見つけられない想いがする。

 

重い 重い 一冊でした。

2017.04.23 Sunday | - | trackbacks(0)-

あとかた / 千早茜(新潮文庫)

先日 読んだ「男ともだち」が

http://anmitu-1.jugem.jp/?eid=456

なかなか 面白かったので

続けて千早作品をトライ。

 

あまりに唐突で

痛々しく苦しい冒頭作を読んで

「んー…」と首を傾げたが

辛抱して読み進めると

二作目以降から深く納得。

全編連作の短編集で

各章の登場人物が

微妙に繋がっている。

 

その仕組みを理解すると

これがなかなか深い。

一貫して漂う

自己不全の

なんとも辛い空気感の中

どの人物も 実は必死にもがいている。

諦めながらも

実は 探している。

 

孤独を泳ぎ続け 自ら死を選ぶ男

痛みでしか生を確認できない少女

本心を吐露できない己を罪人と戒める女性

欲しかった形へ納まるのがコワくて 

形のないことにただ溺れてみる女性

 

みんなが弱くて 痛くて 哀しいけれど

言葉にならないほど細やかな想いが

粒子間の揺れのように交差し

心の中に波紋が広がるような

美しさがある本。

 

各章のタイトルの付け方も好き。

 

2017.04.14 Friday | - | trackbacks(0)-

デトロイト美術館の奇跡 / 原田マハ(新潮社)

デトロイト美術館存続にまつわる

事実を基に書かれた小説。

 

市の財政破綻措置のため

そのコレクション売却の危機に陥った美術館。

ゴッホ・セザンヌ・マティスなど

印象派の数々を愛する人びとが

大切な場所を守るため

力を合わせ起こした 奇跡の物語。

 

出来事はとてもすばらしく

読後 すこぶる爽やかなのだけれど

小説として

如何せん…軽い。

これでハードカバー¥1200は高いです。

新潮社さん!

(図書館で借りたけど)

 

好きな作家だけに

やっつけ仕事になってるのは

とっても とっても 残念。

 

この人 時々

こういうのが あるなあ…。

 

 

2017.04.07 Friday | - | trackbacks(0)-

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