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その愛の程度 / 小野寺史宜(講談社文庫)

ちょっと前に読んだ作品の印象が良かったので

http://anmitu-1.jugem.jp/?eid=543

 

別のをトライ。

うむー。

 

同じく男性一人称で書かれており

薄味のキャラがとても似ていた。

 

子供のいるバツイチ年上女性と結婚。

うまくいってると思っていたら

アクシデントが引き金で

離婚を言い渡されてしまう。

しかも ものすごく自己中な理由。

でも 怒らない。

執着しない。

粘らない。

 

飄々と どちらかといえば草食男子系

好感度 高いのだが

角度をかえれば

浅いというか 軽いというか。

「他人事」って態度で

「実は冷たいの?」とすら思えたり…。

 

周りのちゃっかりママたちに

結果 うまいとこ振り回されて

ぽいっとされて

結論 ひとりぼっち。

 

タイトルに重みがある割に

「そうですか?」というまとめ方で

個人的には 残念 が感想。

 

 

 

2019.11.05 Tuesday | - | trackbacks(0)-

リセット / 垣谷美雨(双葉文庫)

評価:
垣谷 美雨
双葉社
¥ 1,800
(2010-12-15)

思わず ”タイトル買い”してしまう垣谷作品。

意識せぬまま 結構読んでいました。

http://anmitu-1.jugem.jp/?search=%B3%C0%C3%AB%C8%FE%B1%AB

 

 

偶然再会した同級生 中年女性3名。

 

すっかり張りを見失った専業主婦

未婚の孤高なキャリアウーマン

十代ドロップアウトでいよいよ行き詰る独り者

 

三者三様の孤独と不満。

引き寄せられて入った飲み屋は

希望の時代へタイムトリップできちゃう

摩訶不思議 空間でした。

選んだのは30年前コース。

一同 リセットなるか、ならないか。

 

 

読みながら思い出す。

そうそう、垣谷ワールドは描写が細かい。

ちょっと書き込みすぎ傾向ながら

展開は面白い。

そして 最終的に人間の底力を信じている。

だから明るい。

元気が出る。

 

あー なかなか面白かったぞ。

 

「もし自分だったら」

 

読者はみんな考えるはず。

リセットするか しないか。

逃避的ではなく

色々 仮説するイマジネーション

この本の一番の面白さは

もしかしたら ここかも。

 

 

 

2019.10.24 Thursday | - | trackbacks(0)-

下北沢について / 吉本ばなな(幻冬舎文庫)

ばななさんの下北在住・思い出エッセイ。

 

すごく いい本だ。

すごく すなおで

すごく やさしい。

 

下北はあたしもとても好きで

”いつか住んでみたかった街”ベスト5の常連。

出てくる店も通りも空気感も

「そうそう、そうなのね」と。

本好きには特に優しくて深い街なのだ。

 

この本の中でいちばん好きだったのは

下北はかつてばななの恋が死亡した街で

しばらく とうてい行ける街ではなかったのに

結局 その後 結婚して出産して

小さな子供と優しい時間を

過ごす街になった、とういうくだり。

 

あんなにも悲しくて、目の前が真っ暗で、

タクシーの中でしくしく泣いて

運転手さんをびびらせ、

遠い街まで帰っていった

ひとりぼっちだったあの日の私に

「そのあと結局あなたは別の人と結婚して

下北沢に住んで、この場所を

子どもと歩くことになるんだよ」って

言ってやりたい。

なんてすてきなんだろう、

人生は、なんていいものなんだろう。

 

ここだよ。ばななの素晴らしさは。

時間薬の効用を

人生のすばらしさと謳える健やかさに

キュンキュンしたのでした。

 

2019.10.11 Friday | - | trackbacks(0)-

ひとよ / 長尾徳子(集英社文庫)

評価:
長尾 徳子
集英社
¥ 704
(2019-09-20)

DVから子供達と自分を守るため

母は亭主をひき殺す。

 

苦痛と恐怖から解放されると同時に

母は犯罪者 

子供は犯罪者の子となる。

約束どおり 服役後 15年きっちり

その日に母はウチへ戻ってくる。

ドラマが始まる。

 

舞台脚本のノベル化でセリフが主流。

非常に読みにくく 

光景がつかみづらい。

映画化されるそうで

なるほど、と納得。

画像で見ないとわかりづらい。

映画は興味深い。

 

重いけれど重要な深いテーマ。

ちょっと辛口で長尾さんには悪けれど

別の作家の切り口で読んでみたい。

2019.10.11 Friday | - | trackbacks(0)-

さすらい猫ノアの伝説 / 重松清(講談社文庫)

クラスのみんなが忘れてしまっているものを

思い出させるために やってくる

さすらい猫ノア。

 

児童文庫と思えばそれまでだけど

子どもも おとなも 

心の弱さ・脆さ・迷い 実は同じ。

そして 子供の世界は それゆえ 逆に

実は酷だったりするもの。

おとなが読んでも

「あっ」と思い当たる箇所は ちらほら。

 

大切なことは 目に見えない。

ことばでも 説明しきれない。

だから 心で感じて すくい取るしかない。

その 気づきのきっかけへと

ニャンともふしぎな猫が

誘ってくれる。

ちょっと弱ってたり

元気を付けたい時に読むと良い。

 

数十年前 実家にいた猫が

いつも こちらの気持ちを読み取っているようで

「もしかして 神さまのおつかい?」と

幾度も感じたのを思い出した。

 

ノアも神さまのおつかい?

というか 神さまかな?

 

 

2019.09.27 Friday | - | trackbacks(0)-

星の子 / 今村夏子(朝日新聞出版)

評価:
今村夏子
朝日新聞出版
¥ 1,512
(2017-06-07)

 

身体の弱い幼子を救いたい親心が

すがりついた 怪しい新興宗教。

 

偶然にも 結果 娘は元気に育ち

両親は熱心な信者となる。

それまでの普通の暮らしが

信仰に侵食されていく。

 

信仰と共に成長してきた娘は

異色を放つ両親や 自分の生活に

疑問符を持てない。

 

その家族に特に何かが

起こるわけでもなく

ただ 淡々と綴られる

娘から見た日常。

 

カルトって きっかけは

こんなことなんだろうなあ。

始まってしまったら

善良な人ほど

あっという間なんだろうなあ。

 

とてもデリケートなテーマ。

 

流れ星を探して体を寄せ合いながら

夜空を見続ける 親子3人。

あまりに無垢すぎて 

余韻が切なかった。

 

 

2019.09.23 Monday | - | trackbacks(0)-

朝が来るまでそばにいる / 彩瀬まる(新潮文庫)

既読作品と同様 

独特な質感の短編集。

 

http://anmitu-1.jugem.jp/?eid=455

http://anmitu-1.jugem.jp/?eid=549

 

生きていても 死んでいても

人間でも 動物でも

持ってても 無くしてても

あっても なくても

 

本当は区別あるはずのことが

実は表裏一体。

曖昧な境目の世界。

 

読みながら「あれ?」っと

こちらも引きづられ

入り込んでしまいそう。

 

ホラーと括れば それまでだけど

亡き者たちの嘆きや想いが

ひたひたと切実で

「牡丹灯籠」の哀しみのような。。。

 

表題作はなくて

全編がこのタイトルに繋がる作りで

「全部まとめて より面白い」という一冊。

 

”キモ怖・哀しさ”の名手ですな。

 

2019.09.19 Thursday | - | trackbacks(0)-

おらおらでひとりイグも / 若竹千佐子(河出書房新社)

63歳 史上最年長で芥川賞受賞と

話題になった本。

変わったタイトルが記憶に残り拝読。

 

なかなか 手強い。

遠野出身の筆者

ひたすら 東北弁で綴る。

これ かなり読みづらい。

 

とはいえ都市郊外に長く暮らすも

故郷語で思考する自分にこそ本質を見る

桃子おばあちゃんのリアルは確か。

 

字は違えど

同じ「ももこ」だった母が

晩年 こんな想いだったのかなと

良くも悪くも 老いての孤独と悟りを考えた。

 

「本当の自分」はどこにあったのか?

 

親子 兄妹 夫婦 家族 

 

小さな社会単位の中

望まれるように振る舞ううち

自分の本質を見失う。

 

「はて どの時期が 本当だったのか?」

 

老いて いよいよ一人になって 

振り返ったところで

どれもピンと来ない。

結局 「今?」と行き着く。

 

そうかもな。

素で生きるのは

単体にならないと

難しいのかもな。

引き換えに のしかかる”孤独”。

それは角度によっては七変化する

厄介な でも 実は心強い 老いの隣人。

 

「とにかくお年寄りには 優しくしよう」

 

読み終えてしみじみ思ったのは

わたし ひとり?

 

 

 

2019.09.19 Thursday | - | trackbacks(0)-

絶唱 / 湊かなえ(新潮文庫)

評価:
湊 かなえ
新潮社
¥ 594
(2019-06-26)

あまり選ばない作家さんなんだけど

どこの本屋さんでも

やたらと 平積みしてあって

 

「そんなに? ならば  いざ」と 拝読。

 

4連作長編。

阪神・淡路大震災とトンガ。

かなりかけ離れた二つの土地が

各編それぞれの主人公と

ふしぎに繋がる。

 

書きたいことと 設定に距離があって

結果 散漫さを思う。

リアルが迫りづらい。

残念。

作家ご自身の体験も含まれているようで

想いが強すぎたか。

 

ただ 目に留まったのは

「死」を悲しみと捉えない

トンガの宗教観。

亡くなった人たちは

あちらの世界で

みんなまた会うという発想。

 

天国があって

死んだらみんな そこへ行く、

亡くなった 祖父祖母も

死んだ ひよこも金魚も

みんな あっち側へ行って

幸せに笑って過ごしている、

漠然と そう思い込む

子供時代が過った。

 

 

 

 

2019.09.14 Saturday | - | trackbacks(0)-

むらさきのスカートの女 / 今村夏子(朝日新聞出版)

芥川賞受賞時

なんとも気になるタイトルと

記憶に残っていたので

やっぱり読むことにしました。

 

今村作品 2作目。

忘れていたけれど

前回のは 好きな作風だった様子。

http://anmitu-1.jugem.jp/?eid=473

 

”黄色いカーディガンの女”こと 私 が

その地域で 変わり者の逸材と評判の

”むらさきのスカートの女”を

ひたすらに観察する物語。

 

「みたい」

「近づきたい」

「知りたい」

「暴きたい」

 

自分とは異質なのものに

人間がつい抱いてしまう

ストーカー的 好奇心。

 

「えー 気味悪い」

そう言いながら どこかで

多くに身に覚えある

深層心理なはず。

 

湿度がベタベタ高くならず

読みやすい文体で

けれど 薄ら気味悪い感を残して書いてある。

 

血生臭い幕引きになりそうなところを

「あれれ?」と思っているうちに

不思議な煙に巻かれて終結する

「全部 夢だった?」みたいなお話。


 

芥川賞受賞作の多くと同様

「 えー これ?」って意外感はありつつ

 

「直木賞」ではなく「芥川賞」

 

青い芽の力 というか

どこかで 納得できる気もしました。

生意気ながら。

2019.09.13 Friday | - | trackbacks(0)-

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