Blog
女徳 / 瀬戸内寂聴 (新潮文庫)
スゴいんだね…
性というのか、業というのか、宿命というのか。
ヒトのことは云えないが(汗)
こう人生が目まぐるしく忙しいと
立ち回る本人のエネルギーに
ただただ脱帽です。
で、ただの小説・作り事かと思いきや
ちゃんとモデルとなるヒトがいるというから
これまたびっくり。
以前、銀座の伝説のママという
「おそめ」というのを読んことがあるが
いたんだよねえ…あの時代には
こういう女を生き抜く女というのが。
近年の合理主義なギャルギャルとは
ワケが違う。話しが違う。
どちらがいい、とは
一概に云えないけどね。
しかしながら
かなりの長編だけれど
持て余すことがないのは
圧倒的な文章力によるものかと。
源氏物語以来
ちょっと久々な寂聴文学でしたが
いやいや…しみぢみ
こういう美しい日本語を
読まんといかん。。。
目にせんとあかん。。。
なーんて
頭が下がる思いで
読み終えたのでありました。
2012.05.06 Sunday | comments(0) | trackbacks(0)-
智恵子抄 / 高村光太郎(新潮文庫)
純粋と狂気は
おそらく ある意味
同じなのでしょう。
淀みを避け
純度を増し続けた果てというのは
それこそ理性が持ち堪えきれず
シャボンのように
ぱちん、と弾けてしまうものかもしれません。
清さだけでは
人の強かさは
構築できないのかもしれません。
だからこそ
透き通って
透き通って
世俗の当然な業すらも手放して
とうとう ココロを壊してしまった妻に
夫は ”神の光" を見たのではないか…と。
『 あなたが黙つて立つていると
まことに神の造りしものだ。
時時内心おどろくほど
あなたはだんだんきれいになる。』
「本当の愛」なんて
云ってしまえば陳腐だし
ほんとにそんなものが存在するのか
こちらは 首を傾げたくなるのだけれど
ここにたしかに実在する
「深い愛」というのに感じ入り
その強さと 激しさと 辛さと 哀しさゆえ
ふう…っと
遥かなる ため息を漏らすばかりの
ただ ただ の
凡人であります。
2012.05.01 Tuesday | comments(0) | trackbacks(0)-
魂萌え! / 桐野夏生(朝日新聞社)
ダンナに突然死された
60歳目前の奥さん。
未亡人になったと同時に
10年に及ぶダンナの不倫もバレちゃった。
遺産目当ての子供二人は
ヤンヤヤンヤ、と
唐突・不躾に押し寄せてくるし
本人を取り巻く友人・知人にも
ざぶんざぶん、と
大波小波が押し寄せる。
しまいにはとうとう
シャキーン!
夫の愛人とオンナの対決。
世間知らずな平均的主婦は
「老い」という
現実の嵐に巻かれて ぐるんぐるん。。。
・・・おお たいへんだ〜!
いつでも容赦ない桐野作品は
コワくて 読みながらドキドキしちゃうけど
そういう意味では
ちょっと風変わりな長編でした。
めずらしいな、と思いきや
なるほど 新聞の連載小説だったのね。
間口が広い題材
ありがちなことを
冷静に噛み砕いて
ちゃーんと シビアに書いてある。
面白かったか、といえば
特に…ではないけど
筆技とスピード感と端的さで
かなりのボリュームを
ぐいぐい読めたから
やっぱり さすが、桐野夏生。
好みぢゃないけど
納得 いたしました!
父が逝ってからの
母の姿にダブるものがあり
いろんな気持ちがいたします。。。マル
2012.04.27 Friday | comments(0) | trackbacks(0)-
みぎのしんぞう / 佐野洋子(小学館文庫)
幼少期の佐野氏 自伝的小説。
読み始めて気付いたけれど
去年8月に読んだ
「シズコさん」は
このずっと後の展開劇、ということになる。
家族は続くのだなあ。。。
親類の家に身を寄せ
なんとか生き延びている
中国からの引き揚げ家族。
右に心臓がある兄が亡くなり
おおきな哀しみを知るが
それでも日常は続く。
どの佐野作品でも
いつも感じるのが
「唐突な生命力」。
けっして鈍感ではなく
いや かなりセンシィティブなのだが
センチメンタルになど
浸る間もないくらいの強さが
この人を”生かしている”。
小さなエピソードの積み重ね。
それに向けられた眼差しは
たくましい生命力に溢れ
時に読み手が吹き出してしまうほど
ユーモアに満ちている。
このタイミングで
先述の「シズコさん」を再読しよう、と思う。
2012.04.16 Monday | comments(0) | trackbacks(0)-
100万回生きたねこ / 佐野洋子(講談社)
2012.04.11 Wednesday | comments(0) | trackbacks(0)-
星々の舟 / 村山由佳(文春文庫)
|
評価:
![]() 村山 由佳 文藝春秋 ¥ 660 (2006-01-10) |
再読。
先日「放蕩記」を読み終えた後
自分の本棚にこれを見つけた。
つまりずいぶん前に
読んでいるはずなのだが
まったく内容を思い出せず
"どんな話しだったっけ?” と
パラパラめくるうちに
結局 もう一度 読み切ってしまった。
初回の感想も覚えていないのだが
今回はなかなか味わい深い。
小説自体の前に
半自叙伝「放蕩記」の直後だったのがポイント。
自身のああいう想いの中で
こういう小説を書くのだなあ…
ある種 納得しながら読み進めた。
これはちょっと不思議な感覚。
複雑な関わり合い方の家族。
それぞれの胸の奥底にある「個人」と
できごと一つひとつの「多面性」。
家庭という水面を進む
星々の舟は いつも みんな
すこしづつ 孤独に揺れている。
その揺らぎこそが
生きる証だったり。。。
血縁・因果に悩んで来た
筆者自身の痛みの吐露にも似た
けっこうツラいお話し。
2012.04.10 Tuesday | comments(0) | trackbacks(0)-
モンスター / 百田尚樹(幻冬舎)
外見にすごく恵まれなかったヒトが
とっても辛い目にばかり合い続ける。
誰からも愛されない。
それどころか
いじめられ続ける。
そんなすべてにリベンジを誓ったカノジョは
風俗界へ飛び込み お金を稼ぎ
整形手術を繰り返しながら
完璧な スーパー・美人に変身する。
そうして
かつて自分に対して
それはそれは酷い仕打ちをした連中に仕返しをし
さらには
何十年も恋い焦がれた 初恋の男をも
とうとう ゲット!
それなのに 儚くも
そのヒトの腕の中で死んぢゃう。。。
「うっひゃー!」
あるよね、時々。
こういう 「歪なシンデレラ・ストーリー」。
○○美魔女 やら
○○コロシアム やら
ああいう類いの番組を観たあとの
口の中が にがーくなる
・・・そんな溜め息が出る本でした。
2012.04.05 Thursday | comments(0) | trackbacks(0)-
約束 / 村山由佳(集英社文庫)
2012.03.31 Saturday | comments(0) | trackbacks(0)-
放蕩記 / 村山由佳(集英社)
くるしい。。。くるしい。
まあ・・・なんとも苦しいのう。。。
半自伝的小説らしい。
「勇気のあるヒト」が第一印象かなー。
長年に渡る実母との確執を中心に
自身の苦悩・葛藤と
後の気付きのお話。
小説ととれば
決して面白い展開劇ではなく
自叙伝とすれば
発展途上で中途な感は否めないかな。
けれども。
親になれない親からの
アンバランスな威圧を受け続けて育った子供の
見えにくいながらも
重大な歪さの数々。
「アダルトチルドレン」と一括りにしてしまえば
それまでの話しだけれど
そこをあえて
傲慢にさえ映るほどに独白し尽くした
著者の勇気と
執着にも等しい自己愛そして家族愛に
わりと驚かされた一冊。
中盤あたりから
ちょっとだらけるのと
最後の括りが
どうも駆け足になって
質感が変わった感が
少々 ざんねん。
2012.03.29 Thursday | comments(0) | trackbacks(0)-
白湯 毒出し健康法 / 蓮村誠(PHP文庫)
2012.03.24 Saturday | comments(0) | trackbacks(0)-
Monthly Archives
- May 2012 (2)
- April 2012 (5)
- March 2012 (10)
- February 2012 (3)
- January 2012 (4)
- December 2011 (2)
- November 2011 (4)
- October 2011 (1)
- September 2011 (4)
- August 2011 (15)
- June 2011 (4)
- May 2011 (5)
- April 2011 (2)
- March 2011 (5)
- February 2011 (2)
- November 2010 (2)
- October 2010 (1)
- August 2010 (4)
- July 2010 (6)
- June 2010 (4)
- May 2010 (4)
- April 2010 (3)
- March 2010 (11)
- February 2010 (6)
- January 2010 (7)
- December 2009 (3)
- November 2009 (3)
- October 2009 (6)
- September 2009 (10)
- August 2009 (9)
- July 2009 (7)
- June 2009 (8)
- May 2009 (9)
- April 2009 (4)
- March 2009 (8)
- February 2009 (8)
- January 2009 (12)
- December 2008 (14)
- November 2008 (6)
- October 2008 (9)
- September 2008 (6)
- August 2008 (6)
- July 2008 (1)
- June 2008 (3)
- May 2008 (2)
- April 2008 (4)
- March 2008 (8)
- February 2008 (13)
- January 2008 (1)
Selected Entries
- 女徳 / 瀬戸内寂聴 (新潮文庫) (05/06)
- 智恵子抄 / 高村光太郎(新潮文庫) (05/01)
- 魂萌え! / 桐野夏生(朝日新聞社) (04/27)
- みぎのしんぞう / 佐野洋子(小学館文庫) (04/16)
- 100万回生きたねこ / 佐野洋子(講談社) (04/11)
- 星々の舟 / 村山由佳(文春文庫) (04/10)
- モンスター / 百田尚樹(幻冬舎) (04/05)
- 約束 / 村山由佳(集英社文庫) (03/31)
- 放蕩記 / 村山由佳(集英社) (03/29)
- 白湯 毒出し健康法 / 蓮村誠(PHP文庫) (03/24)
Recent Comments
- しずかな日々 / 椰月美智子(講談社文庫)
⇒ 藍色 (09/21) - 桐畑家の縁談 / 中島京子(集英社文庫)
⇒ 藍色 (09/10) - マルコの夢 / 栗田有起(集英社文庫)
⇒ 藍色 (08/26) - 夏と花火と私の死体 / 乙一(集英社文庫)
⇒ な (04/28) - 夏と花火と私の死体 / 乙一(集英社文庫)
⇒ ヤーマン (04/28) - 八月の路上に捨てる / 伊藤たかみ(文藝春秋)
⇒ 藍色 (03/31)
Recent Trackback
- ざらざら / 川上弘美(新潮文庫)
⇒ BooksB1 (06/18) - しずかな日々 / 椰月美智子(講談社文庫)
⇒ 粋な提案 (09/21) - 桐畑家の縁談 / 中島京子(集英社文庫)
⇒ 粋な提案 (09/10) - マルコの夢 / 栗田有起(集英社文庫)
⇒ 粋な提案 (08/26) - 八月の路上に捨てる / 伊藤たかみ(文藝春秋)
⇒ 粋な提案 (03/31)















