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女徳 / 瀬戸内寂聴 (新潮文庫)


スゴいんだね…

性というのか、業というのか、宿命というのか。


ヒトのことは云えないが(汗)

こう人生が目まぐるしく忙しいと

立ち回る本人のエネルギーに

ただただ脱帽です。

で、ただの小説・作り事かと思いきや

ちゃんとモデルとなるヒトがいるというから

これまたびっくり。
 
以前、銀座の伝説のママという

「おそめ」というのを読んことがあるが

いたんだよねえ…あの時代には

こういう女を生き抜く女というのが。


近年の合理主義なギャルギャルとは

ワケが違う。話しが違う。

どちらがいい、とは

一概に云えないけどね。


しかしながら

かなりの長編だけれど

持て余すことがないのは

圧倒的な文章力によるものかと。


源氏物語以来

ちょっと久々な寂聴文学でしたが

いやいや…しみぢみ

こういう美しい日本語を

読まんといかん。。。

目にせんとあかん。。。


なーんて

頭が下がる思いで

読み終えたのでありました。




2012.05.06 Sunday | comments(0) | trackbacks(0)-

智恵子抄 / 高村光太郎(新潮文庫)

評価:
高村 光太郎
新潮社
¥ 420
(2003-11)

 
純粋と狂気は

おそらく ある意味

同じなのでしょう。


淀みを避け

純度を増し続けた果てというのは

それこそ理性が持ち堪えきれず

シャボンのように

ぱちん、と弾けてしまうものかもしれません。

清さだけでは

人の強かさは

構築できないのかもしれません。


だからこそ

透き通って

透き通って

世俗の当然な業すらも手放して

とうとう ココロを壊してしまった妻に

夫は ”神の光" を見たのではないか…と。


『 あなたが黙つて立つていると
  まことに神の造りしものだ。
  時時内心おどろくほど
  あなたはだんだんきれいになる。』


「本当の愛」なんて

云ってしまえば陳腐だし

ほんとにそんなものが存在するのか

こちらは 首を傾げたくなるのだけれど

ここにたしかに実在する

「深い愛」というのに感じ入り

その強さと 激しさと 辛さと 哀しさゆえ

ふう…っと 

遥かなる ため息を漏らすばかりの

ただ ただ の

凡人であります。




2012.05.01 Tuesday | comments(0) | trackbacks(0)-

魂萌え! / 桐野夏生(朝日新聞社)

評価:
桐野 夏生
毎日新聞社
¥ 1,785
(2005-04-21)

 
ダンナに突然死された

60歳目前の奥さん。

未亡人になったと同時に

10年に及ぶダンナの不倫もバレちゃった。

遺産目当ての子供二人は

ヤンヤヤンヤ、と

唐突・不躾に押し寄せてくるし

本人を取り巻く友人・知人にも

ざぶんざぶん、と

大波小波が押し寄せる。

しまいにはとうとう

シャキーン!

夫の愛人とオンナの対決。


世間知らずな平均的主婦は

「老い」という

現実の嵐に巻かれて ぐるんぐるん。。。


・・・おお たいへんだ〜!


いつでも容赦ない桐野作品は 

コワくて 読みながらドキドキしちゃうけど

そういう意味では

ちょっと風変わりな長編でした。

めずらしいな、と思いきや

なるほど 新聞の連載小説だったのね。

間口が広い題材

ありがちなことを

冷静に噛み砕いて

ちゃーんと シビアに書いてある。


面白かったか、といえば

特に…ではないけど

筆技とスピード感と端的さで

かなりのボリュームを

ぐいぐい読めたから

やっぱり さすが、桐野夏生。


好みぢゃないけど

納得 いたしました!


父が逝ってからの

母の姿にダブるものがあり

いろんな気持ちがいたします。。。マル





2012.04.27 Friday | comments(0) | trackbacks(0)-

みぎのしんぞう / 佐野洋子(小学館文庫)

 
幼少期の佐野氏 自伝的小説。


読み始めて気付いたけれど

去年8月に読んだ

「シズコさん」は


このずっと後の展開劇、ということになる。

家族は続くのだなあ。。。



親類の家に身を寄せ

なんとか生き延びている

中国からの引き揚げ家族。


右に心臓がある兄が亡くなり

おおきな哀しみを知るが

それでも日常は続く。


どの佐野作品でも

いつも感じるのが

「唐突な生命力」。

けっして鈍感ではなく

いや かなりセンシィティブなのだが

センチメンタルになど

浸る間もないくらいの強さが

この人を”生かしている”。


小さなエピソードの積み重ね。

それに向けられた眼差しは

たくましい生命力に溢れ

時に読み手が吹き出してしまうほど

ユーモアに満ちている。



このタイミングで

先述の「シズコさん」を再読しよう、と思う。










2012.04.16 Monday | comments(0) | trackbacks(0)-

100万回生きたねこ / 佐野洋子(講談社)

 
もちろん 再読。


今 佐野洋子さんの別の本を読んでおり

気になって 久しぶりに拝読。


なんども なんども生き返り

その都度 たくさんの愛を受けるのに

自分以外 

だぁれも愛せないままのトラネコ。

愛の真価を知らず 

くりかえし生き

くりかえし死んで

また生まれて・・・けれど 

その魂の旅の終着駅は

「愛の気付き」でした。。。



いつ読んでも

その時々で

胸に残る余韻の温度が

少しずつ変わる ふしぎなお話し。











2012.04.11 Wednesday | comments(0) | trackbacks(0)-

星々の舟 / 村山由佳(文春文庫)

 
再読。

先日「放蕩記」を読み終えた後

自分の本棚にこれを見つけた。

つまりずいぶん前に

読んでいるはずなのだが

まったく内容を思い出せず

"どんな話しだったっけ?” と

パラパラめくるうちに

結局 もう一度 読み切ってしまった。


初回の感想も覚えていないのだが

今回はなかなか味わい深い。

小説自体の前に

半自叙伝「放蕩記」の直後だったのがポイント。


自身のああいう想いの中で

こういう小説を書くのだなあ…


ある種 納得しながら読み進めた。

これはちょっと不思議な感覚。


複雑な関わり合い方の家族。

それぞれの胸の奥底にある「個人」と

できごと一つひとつの「多面性」。

家庭という水面を進む

星々の舟は いつも みんな

すこしづつ 孤独に揺れている。

その揺らぎこそが

生きる証だったり。。。


血縁・因果に悩んで来た

筆者自身の痛みの吐露にも似た

けっこうツラいお話し。





2012.04.10 Tuesday | comments(0) | trackbacks(0)-

モンスター / 百田尚樹(幻冬舎)

評価:
百田 尚樹
幻冬舎
¥ 1,575
(2010-03-25)

 
外見にすごく恵まれなかったヒトが

とっても辛い目にばかり合い続ける。

誰からも愛されない。

それどころか

いじめられ続ける。


そんなすべてにリベンジを誓ったカノジョは

風俗界へ飛び込み お金を稼ぎ

整形手術を繰り返しながら

完璧な スーパー・美人に変身する。

そうして 

かつて自分に対して

それはそれは酷い仕打ちをした連中に仕返しをし

さらには

何十年も恋い焦がれた 初恋の男をも

とうとう ゲット!

それなのに 儚くも

そのヒトの腕の中で死んぢゃう。。。


「うっひゃー!」


あるよね、時々。

こういう 「歪なシンデレラ・ストーリー」。



○○美魔女 やら

○○コロシアム やら

ああいう類いの番組を観たあとの

口の中が にがーくなる

・・・そんな溜め息が出る本でした。







2012.04.05 Thursday | comments(0) | trackbacks(0)-

約束 / 村山由佳(集英社文庫)

 
「絵のない絵本」

サブタイトル通り児童文学、三遍。

大人も読める童話、らしい。


著者の初期作品のようだ。

最近の作品(放蕩記)を読んだばかりなので

タイプはもちろん別ながら

これは いろんな意味で初々しい。



2012.03.31 Saturday | comments(0) | trackbacks(0)-

放蕩記 / 村山由佳(集英社)

評価:
村山 由佳
集英社
¥ 1,680
(2011-11-25)

 
くるしい。。。くるしい。

まあ・・・なんとも苦しいのう。。。


半自伝的小説らしい。

「勇気のあるヒト」が第一印象かなー。


長年に渡る実母との確執を中心に

自身の苦悩・葛藤と

後の気付きのお話。


小説ととれば

決して面白い展開劇ではなく

自叙伝とすれば

発展途上で中途な感は否めないかな。


けれども。


親になれない親からの

アンバランスな威圧を受け続けて育った子供の

見えにくいながらも

重大な歪さの数々。

「アダルトチルドレン」と一括りにしてしまえば

それまでの話しだけれど

そこをあえて

傲慢にさえ映るほどに独白し尽くした

著者の勇気と

執着にも等しい自己愛そして家族愛に

わりと驚かされた一冊。


中盤あたりから

ちょっとだらけるのと

最後の括りが

どうも駆け足になって

質感が変わった感が

少々 ざんねん。








2012.03.29 Thursday | comments(0) | trackbacks(0)-

白湯 毒出し健康法 / 蓮村誠(PHP文庫)

既読の「あたらしい自分になる」で


知った蓮村先生の本、二冊目。

アーユルヴェーダに基づきながら

白湯を飲むことで

内側から身体を温めて

身体全体のバランスをよくしましょう、という本。


簡単なので

ここしばらく実践中。

良いような・・・気がしてる。


本の中で印象的だったのは

人間の身体は

全体のバランスが整うと

1+1=2以上のパワーを持つ、というくだり。

「その状態をあたしも知りたいわ!」って

たしかに思うね。



これも全部は実践しづらいけど

自分にもっともっと

「ていねいに」接しようと考えた一冊。






2012.03.24 Saturday | comments(0) | trackbacks(0)-

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